誰かが「期待が少し大きすぎたんだろう」って言ったけど、それは確かにそうだったかもしれない。
雪はまだ3月にしては多くて、ドームの屋根にも周りにも積もっていて、それは今にして思えば、積もり積もった期待そのものだったようにも思えて。 福住駅からドームへと足早に向かう人達の波とか、会場を待つ長い列とか、グッズ売り場の人だかりとか、次々と埋まっていく座席とか。 DJのアナウンスにドールズとドーレくん、そしてゴール裏の圧倒的なコール。 そんなもの全てが、あまりにも期待そのものだったから。 だから余計に、堪えたんだろう。 動きの鈍い選手達。回るだけで攻め込めないボール。ゴール前までは行けるのにシュートに持ち込めない。でもその代り極端なピンチも少ない。ボールは「回っている」と言うよりも「回させられている」。攻め込む為の最初の一歩が踏み出せない。 それは記憶の中の「去年のイマイチ乗り切れてなかった頃の試合」そのもので。 試合終了のホイッスル。その後の何とも言えない空白。拍手でもない。ブーイングでもない。冷やかに突き放している訳でも無く、かと言って次を奮起する声援ってのも、なんだか上滑りしてるだけって感じで掛けにくい。そんな手をこまねくしかない空白の空気が確かに満ちていて。 それを感じ取れない程、選手達は鈍くはない筈だけど。 この不甲斐なさを悔しさとして受け止めて、次へのバネにしてくれればいい。 今、思う事は、本当にそれだけだから。 どうか、次は、悔いを残さない試合を。 2005.3.13
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