そもそも、サガフロをやるつもりはあんまりなかった。
あの頃はまだFF7にどっぷりハマってたし、サガシリーズ自体、ロマサガ1を1人だけやって投げ出して以来「難しいケーム」という目で見てたので、自分でやるつもりはまるで無かった。
サガ好きの兄が帰省の時に持って帰って来てやってるのを見て、結構面白いな・と思いはしたけれど、それでも「自分で買ってまでやらないだろうなぁ」と思っていたから。
ところが。
ある日、唐突に、きっかけは来る。
◆ ◆ ◇ ◆ ◆
その日、何時もの様に兄がやってるのを後ろから眺めてた。
閃いたり連携したりは傍で見てても楽しかったので、よく見物してた。
その日の場所は生化研。今、改めて思い出せば、多分、そう。
1体の敵に対して、周りを取り囲むフォーメーションで。
誰のシナリオかは忘れたけれど、パーティにはゲンさんがいた。
このバトルでゲンさんは、画面の右奥に配置されていた。
それが運命のイタズラ。 ・・・・・・・・・・・・・とかだったのかもしれないようなちがうような。
そして、入力された技は、「無拍子」 だった。
画面右奥から左手前に向って。
パキーンッ・というあの効果音と共に。
ゲンさんが無拍子を決める。
その瞬間、凄まじい衝撃が走った。
ぅお?!
マジ、カッコイイんすけど?!!!Σ(
;゚Д゚)
ちょッ、ウソ?!カッコいいんだけど、今の!!
騒ぐと兄が面白がってもう1回入力する。
ぐはッッ。やばい!!マジで、マジでカッコいい!!
こんな鉢巻きして下駄履いてどう見ても作業ズボンにグンゼの肌着にしか見えないシャツ着た無精ヒゲのオヤジなのに!
なのに、マジでカッコいい!!
しかも、戦闘終わった瞬間、もう呑み始めてるし!!
◆ ◆ ◇ ◆ ◆
・・・・・・・・・・恐ろしい事に。
『コレ』が、私がサガフロに興味を持った瞬間だった。本当に。
故に、これが「私とサガフロの出会い」。
ありがとう、ゲンさん。
貴方がこんな「どー見たってズボラなオヤジのクセにいざとなったらめっぽう強い」キャラじゃなかったら、私はサガフロをやってなかったと思う。
なので、ゲンさんは私にとって、サガフロ恩人。
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