サクサクと砂を踏んで歩きながら、レッドはアイコをおぶり直した。 「……しっかし、重たくなったよなぁ、お前」 「えー?そうかなぁ」 「ああ、絶対だって。…………お前さぁ」 一拍の間。 を、置いて。 レッドが口にしたのは、とんでもない爆弾発言だった。 「太ったんじゃないか?」 「………ッッッ!!!!」 アイコがものの見事に顔を真っ赤に染めて絶句した。 そして。 「……ひ…っっどおおぉぉぉおいッッッッ!!!!!」 レッドの耳元で、凄まじい絶叫が響き渡った。 「げッッッ!!!ばかやろ!なんて声、出しやがるッ!!!」 「にーちゃんが悪いんでしょー?!!信じられないッ、女の子になんて暴言吐くのーー!!!大きくなったとか言えないの?!!!デリカシーないッッ!!!サイテーッッ!!!!」 「はぁ?!!なんだよ、それ?!!大体なぁ、アイコみたいなお子様、女に入るかっての!!」 「なにソレ!!!もっとサイテーじゃない!!!そんなんだからにーちゃんモテないんだからねッッ!!!!」 「……んなッ、な、何おぉッッ?!!!おお、お前の方がよっぽど暴言じゃねえかよーッッ!!!」 「なにさにーちゃんなんかサボテン頭のくせに!!!」 「ッ?!!なんでお前がそれを…ッッ!!!」 「ヒューズさんが言ってたもん!!!にーちゃんはサボテンだって!!!!」 「……あっんのぉやろおッ!!!!余計な事、吹き込みやがって!!万年フラレ捜査官のクセに!!!」 「もーッ、ジャマ!!この頭、ジャマー!!あたしの顔に当るッッ!!うっとおしすぎーッッ!!!むしっちゃえ!!!」 「い………でええぇえぇえッッッッッ!!!!やめろバカヤローーーーッッッッ!!!!引っ張んじゃねえぇえ!!!!」 「にーちゃんが悪いんだもんッッッッ!!!!」 「わかった!!俺が悪かった!!!あやまる!!!あやまっから、ヤメてくれえェェェぇぇええッッッ!!!!!」 …………こうして暫くの間、海鳥さえも姿を潜めるような絶叫が、<オウミ>の海に響き渡っていたという。 16th. JUL., 2007
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……………………アホでごめんなさい。 でもこれが、元々のイメージです。 こーゆぅ喧嘩をしているイメージの、イラストなんですよぅ。 でも、ね? レッドの名誉の為に言わせてもらうと。 「太ったな」発言は、照れ隠しなんですよ。 この直前に「うげ」と思う事があって、その照れ隠しだったのですよ。 この時、レッドはTシャツ1枚です。 アイコちゃんも、キャミソール1枚です。 その状態で、アイコちゃんはレッドの背中にしがみついちゃったワケなのですよ。 …………背中に、当たっちゃったんですね(何が・とか訊かないようにw) で、動揺しちゃったんですねぇ。 子供だ子供だと思ってた妹が、意外と育っていたもんで。 バカですねぇw お付き合いくださいまして、ありがとうございました。 2007.7.16 |